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ロンシャン礼拝堂


近代建築の巨匠ル・コルビュジエLe Corbusierの晩年作品『ロンシャン礼拝堂LA CHAPELLE NOTRE DAME DU HAUT』に行ってきました!



ここ、パリからはとても不便で、電車の本数も少ないんですが(-_- ;)、日帰りも可能♪ということで、パリからベルフォール駅まで電車、そこからはタクシーに乗って、行ってきました!

ベルフォール駅から、タクシーで約30分・・・
丘の上を見ると、遠くに、
見えてきました!

“丘の上の礼拝堂”と呼ばれてるだけあって、確かに、丘の上にあります!

ついに礼拝堂の入り口に到着!!



こちらが受付の建物PORTERIE!

すごくモダンですね!

ここで入場料を払って、敷地内へ!

受付の建物を出て、スロープを上り始めると、礼拝堂が見えてきました
\(^o^)/

まずは、礼拝堂を周りから見学♪♪♪

   
南側・正面



屋根は、シェル(貝殻)構造。カニの甲羅を形どった言われてます!



西側



大きな雨どいのガーゴイル(排水管)が飛び出てますが、一般的に教会で見るガーゴイル(彫刻付雨どい)とは違って、彫刻などがなくてもオシャレです。
      
よく見るのは、鬼瓦的なものですよね!



北側



鉄筋コンクリート作りです。


東側・アウトドアの祭壇



サラッと、この丘の歴史をご紹介すると・・・

ここは、ローマ時代には住居があったそうです。

4世紀頃には、聖母マリアのための祭壇があり、10世紀頃には、この丘“ブールレモンの丘COLLINE DE BOURLEMONT”に、聖母生誕の9月8日に、信者が巡礼に集るようになり・・・1308年頃に、聖母マリアにささげる礼拝堂が作られたそうです。

右の写真が当時の礼拝堂!中心部分は15世紀、鐘楼部分は18世紀に造られ、その後さらに増築し、1913年まで存在していました!

しかし、1913年8月30日の11時頃、落雷、それに伴う火災で崩壊してしまったそうです。。。

その後、第二次世界大戦までの間に再築されましたが、残念ながら、第二次世界大戦で、アメリカ軍の空爆によって倒壊・・・短命だったそうです。。。



そして戦後、さらに新しい礼拝堂を再建することを、地域住民たちと、ブザンソン教区の委員会と協議で決め、当時すでに有名だったル・コルビュジエ氏へ依頼することに決定!

1955年6月25日、礼拝堂はブザンソンの大司教マルセル・マリー・デュボワによって献堂されたそうです。

ちなみに、建材の中には破壊された旧礼拝堂の廃材も使われているそうです!!

さてさて、いよいよ中へ!!
北側のドアから入ります!

うわぁ〜、きれいです★☆



南側にある窓から、キラキラ陽が差し込み、静寂の中で光のコントラストが素敵です(^-^)

椅子が少ない分、かなり広く感じます!もちろん、コルビュジェのデザイン!


不規則な大きさの窓も、なんだか素敵♪



ル・コルビュジェ自身の手書きのステンドグラス的窓、素朴だけど、可愛らしさを感じました。




実は、2014年1月17日未明に、何者かによって、数枚壊されてしまったそうです(T_T)。

無事に残った数枚の窓があるので、よかったです!!

そして、何だか不思議な扉を発見!



横から見て分かりました!懺悔室です!!

神父さんはいませんでしたが、しばし懺悔タイム(笑)

そして、正面の祭壇





こちらは、入口のコルビュジェ自身が描いた絵!



8層の鋼板に、エナメル加工した抽象画だそうです!
ん〜・・・芸術って感じですかね(笑)?!?

ル・コルビュジエは、新しい建築の5つの要点・・・
ピロティ、
屋上庭園、
自由な平面、
水平連続窓、
自由な立面、

を当初は、提唱してそうです。

これは、機能性・合理性を重視することだそうですが、この礼拝堂は造形を特に強調し、それまでの彼の建築とは全然違ったそうです!!

教会なので、宗教的なことも考えて設計されたようで、このため、それまで提案していた要点・コルビュジェが手掛けてきた住居たちとは、異なっているんでしょうね・・・!?

でも、逆に新しい可能性を追求したとして評価され、最初の“ポストモダン建築”とも言われてるそうです!!

この礼拝堂を含む、ル・コルビュジエ氏の建築物たち、実は数回(2009、2011年)、世界遺産の候補になってますが、リストが多すぎる?という理由で落選したそうです。2016年6月の選考への登録が予定されているそうです。
もちろん、フランス国内の歴史的建造物には、すでに指定されてます♪



外に出て、礼拝堂の西側に鐘を見つけました!



2つの鐘は、爆撃をまぬがれたもので、小さいのは新しく作った物だそうです。
そして鐘楼は、ル・コルビュジエと親交のあったジャン・プルーヴェJEAN PROUVE氏(建築家・デザイナー・・・名付け親は、なんとエミール・ガレ!彼の家具は、オリジナルだと数千万円!著名人もコレクターだそうです!)が、
1975年に制作したそうです。

よく見てみると、小さな鐘には、ル・コルビュジェ財団のマークにも使われている調和を表した『開かれた手MAIN OUVERTE』のモチーフが!!

礼拝堂の北側には、
ピラミッド!!!


戦争で崩壊した廃材を使ったモニュメントだそうです。

その横には、平和の象徴の鳩がついた碑MEMORIAL DE LA PAIXがあります。1944年に、ロンシャン解放のために亡くなった方たちへの碑だそうです。

礼拝堂の南側斜面には、巡礼者のために造られた休憩所・・・
現在は、修道女が暮らしているそうです。

西側斜面には、管理人室。地下に駐車場も完備!

礼拝堂と、この2つの建物、、、とってもマッチしていて、ひとつの作品群といった感じでした(^-^)♪


そして、丘の上からの風景も素晴らしかったです\(^o^)/すご〜く、のどかで、すがすがしぃぃぃ★☆★



さらに丘を散策してると、、、
“MONASTERE修道院”という看板発見!

そうなんです!最初に入ってきた受付の建物の上に、MONASTERE SAINTE-CLAIREサント・クレールという修道院があるんです!

この2つの建物(受付と修道院)は、
2011年9月に
完成!

イタリア人建築家レンゾ・ピアノRENZO PIANO氏の設計★

このレンゾ・ピアノ氏、日本の関西空港、銀座メゾン・エルメスなどを設計したり、パリのポンピドゥーセンターを設計した超有名人なんです!!

小礼拝堂ORATOIREは、見学できるということで、入ってみました!



まだ新しいので、新鮮さが神聖な感じでした!!

 

この2つの建物に合わせた“ランドスケープ・造園”は、コルビュジエと共同で仕事をしていた、ベルナール・ルソーBERNARD ROUSSEAU氏の下で働いていた、ミシェル・コラジュMICHEL CORAJOUD氏が担当したそうです。

あとから造られた2つの建物は、景観を損なわないように、地下にもぐらせるように設計されているそうです!!



丘の上や、遠くから見てみたら、なんとなくわかった気がしました♪



入り口には、お土産売り場があり、コルビュジェやレンゾの設計に関する本がたくさんありました!

礼拝堂の記念文房具も★☆

ロンシャンの丘、コルビュジェやレンゾなどなど、様々な建築家たちが関わっていて、近代建築に興味がある方には、まさに建築の聖地!!ぜひぜひ行って見てください!




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