パリ・モンサンミッシェルのツアーならフランス旅行専門店「空の旅」






今回のレポートは、私(ピンチヒッターの、ゆっこ)がお伝えいたします。是非みなさんもパリに来たら本場のオーケストラを楽しんでください。これからの季節は夜が長いので、たくさんのスペクタクルが楽しめますよ。

10月2日、パリ(PARIS)の雨空のもと、 サル・プレイエル(SALLE PLEYEL)にピアニスト・DOMINIQUE MERLET(ドミニック・メルレ)とオーケストラ・コロンヌ(ORCHESTRE COLONNE)の協演を聴きに行ってきました。

凱旋門から歩いて約15分と近いこのホール早めに着いたので、近くの古めかしいカフェ「ドレミ(DOREMI)」で一休みしました。
このカフェは、ワインを頼むと、おつまみに、お店で揚げてある厚切りポテト・チップスが出ました!
この会場近くには、たくさんカフェがあるので、早めについてもゆっくり開場を待つことができます。

そして雨も上がったところで、30分前に到着。開場されたサル・プレイエルの前は、音楽情報誌や、コンサートのビラを配る人でいっぱいです。ここフランスは、お店に入るときも、エレベーターに乗るときも、いつも「ボンジュール」を言います。ここでも、みんな「ボンソワール」「メルシー」などと言葉を交わします。コンサート会場は、プレイエル(ピアノ製造業者)の展示室も併設しているので、並んでいると個性的なピアノたちも目に入ってきました。



中に入ると、赤を基調に白い柱が映えてます。2006年9月に、4年の歳月を経て新しく改装オープンしたこのホール、きれいでモダンで、まるで日本のホールにいるようです。オーケストラのためのホールとして設計されたこのホール、今は、パリ管弦楽団(ORCHESTRE DE PARIS)とラジオ・フランス交響楽団(ORCHESTRE PHILHARMONIQUE DE RADIO FRANCE)の拠点でもあります。



両側には、VESTIAIRES(ヴェスティエール)という、上着や荷物を預けるところがあります。今日のお客さんは、年配の方も多く、会場はしっとり落ち着いた雰囲気です。



だいたいの劇場やコンサート会場のVESTIAIRESは基本的に無料ですが、引き取るときに、チップ程度の小銭を置くのが マナーです。

奥まで行くと、両側にチケットをチェックする人がいて、チケットを見せると、器械でピッ。これも現代的ですね〜。そして、どこに行けばいいか教えてくれます。私たちの席は、「ORCHESTRE C117」 で、「階段を上がって、右です」と身振りや視線を交えて教えてくれました。



会場につくと、またグレーの服の女性がいて、「3列目です」と教えてくれました。ここサル・プレイエルは新しいので、席にもすべて番号が付いているし、A=1列目、B=2列目、C=3列目・・・と、見ただけでも分かりやすくなってます。席案内の人にはチップを渡すホールが多いのですが、ここは、席までの個別の案内はなく、チップもなかったです。

今日の曲目は、現代作曲家のヴァンサン・ポーレ(VINCENT PAULET)の「ノッセ・ドゥ・リュミエール(NOCES DE LUMIERES)」、チャイコフスキー(TCHAIKOVSKI)の「ピアノコンチェルト第1番(CONCERTO POUR PIANO NO.1)」に、ブラームス(BRAHMS)の「交響曲第2番(SYMPHONIE NO.2)」です。

ヴァンサン・ポーレ(VINCENT PAULET)は、映画音楽も作っていて、視覚的で、空間の中に入っているような体感的な音楽でした。作曲家自身も聴きに来ていて、曲が終わると舞台で指揮者と握手をしてます。作曲家にとって、自作のオーケストラ曲を生演奏で聴けることは大きな喜びでしょうね。フランスでは現代曲の演奏が盛んに行われていて、現代曲の演奏グループもたくさんあります。イルカム(IRCAM)という世界規模の現代音楽機関もあり、日本人も活躍してます。(作曲家が舞台に上がっているところ)

2曲目のピアノコンチェルトは、ドミニック・メルレ(DOMINIQUE
MERLET)氏の演奏。メルレ先生というと、日本でもレッスンをされているので、ご存知の方も多いかもしれませんが、教鞭生活に終止符を打たれた後は、世界各国で演奏活動に専念。熟年期のメルレ氏の演奏に出会うべく、私たちは足を運びました。


実は、メルレ氏は、オルガンの演奏者でもあり、少年期は打楽器も勉強されていたとか。フォーレの直弟子からも教えを受けていて、フォーレの直系でもあります。弾むようなリズム感と、輝きに満ちた音色、研究者のような読譜を経てからくる、生き生きした曲の構成は、最後には、人間の深さと気品を湛える、感動的な芸術作品になるんです。そんなメルレ氏は、絵画と文学にも造詣が深いのですが、ここでこんな素晴らしい演奏が聴けて、大興奮でした。オーケストラに語りかけるように絶えずコンタクトを取り、周りのエネルギーを取り込みながらも、グイグイ引っ張っていく推進力に溢れる演奏。お客さんの拍手も鳴り止まず、アンコールに、チャイコフスキーの「秋」を弾いてくれました。メランコリックで美しいシンプルな作品が終わると、今度はしっとりとした感動に会場は包まれ、楽団員も一緒になって拍手。会場が一体になっていました。(メルレ氏)

休憩を挟んで3曲目の「ブラームス交響曲第2番」はコロンヌ・オーケストラ(COLONNE ORCHESTRE)の演奏です。コロンヌ・オーケストラは、実は特殊なオーケストラで、お給料の払われないオーケストラなんです。歴史は古く、1873年、ヴァイオリニストで指揮者だったエドワード・コロンヌ(EDOUARD COLONNE)によって、「フランス人作曲家を公に広める」という目的で創設されました。シャルル・ミュンシュ(CHARLES MUNCH)も1956年に振っていました。演奏家の平均年齢は、なんと34歳、パリで最も古く、また、パリで最も若いオーケストラなんです。サル・ガヴォー(SALLE GAVEAU)やオペラ座(L’OPERA DE PARIS)でも演奏してます。(コロンヌ・オケ)

いい音楽を聴いて、パリの寒さも忘れ、心もすっかり満足でした・・・。 

はじめての方でも大丈夫。雰囲気だけでも充分楽しめます!!
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詳しくはこちらをご参照下さい。
http://www.air-travel-corp.co.jp/ticket.php?id=21



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