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ローマの古代遺跡に思いをよせて「ポン・デュ・ガール」

南仏プロヴァンスにもいくつか存在するユネスコの世界遺産。
とりわけ、2000年ほど前のローマ帝国として栄えた時代に造られた、円形闘技場だとか劇場などの石造りのものが多いのが特徴です。

私が何度行っても飽きることなく感動するのが、紀元50年ごろローマ帝国時代に造られた「ポン・デュ・ガール(Pont du Gard)」
1985年ユネスコ世界遺産に登録されました。



「ポン・デュ・ガール(Pont du Gard)」



橋!? そうです!!

ですが、この橋は人を渡らせるために造られたものではございません!!
(そうなったのは、かなり後の時代)


湧き水の豊富な場所からニームの町まで水を流すために造られた橋なんです!!
・・だからガイドブックには水道橋と書かれているんです!
正確にいえば、全長50kmにわたる水路の、ほんの一部(橋上部の長さは270m)にすぎない橋ですが... (場所は下記地図の〇部分



水路の出発地点:UZES(ユゼス)↓



↑最終地点:NIMES(ニーム)

ユゼスとニームの情報はこちら

今でいえば、水道管を整備するようなもの。
途中、岩をくり抜いたりトンネルを掘ったり、
そしてこのガルドン川を通り超えるために高さ48メートルの橋を建設したのです。

一番上の小さなアーチが並ぶところが水道管にあたる部分。
人間が、ひとりぐらい入る大きさだったとか。



石造りの橋、その姿だけでもすばらしく、
自然の中にしっかりとたたずむ姿は、うっとり〜!!

とても、人間が造り出したものとは思えないぐらい感動〜!!

現在、人が行き来できる橋の上から、見上げると、、、






そして、そこから見えるガルドン川は、、、



こんなに浅瀬のような川ですが、ときには氾濫することも!?

実は今回、この「ポン・デュ・ガール」にちょっとした思いがあってのレポートです。

2002年、この橋に流れるガルドン川は大洪水となり、まわりの木々をなぎ倒し、近くの町では増水により大被害となりました。
2000年近くたたずむ橋「ポン・デゥ・ガール」は、2002年だけではなく、そんな大洪水を何度も体験し、幸いにもしっかりと修復を受けながら今にいたる橋でもあるのです。その力強さに何とも感銘を受けてしまいます。

一番下にあたる6つのアーチ部分は、高さ22メートル、幅6メートル、大きなアーチは川の流れを避けるように設けられ、橋全体を支える役割をはたします。
2002年の大洪水では、川の流れがそのアーチを覆い、日頃の穏やかな川からはとても想像できないものだったそうです。

そして、もうひとつご紹介したいのが、
スペインから移植されてきたこちらのオリーブの木。
樹齢なんと1000年ちょっと!!
ここの「ポン・デゥ・ガール」近くでご覧いただけます。




オリーブは、生命の象徴!!



東日本大震災から一年。津波とは規模が違うかもしれませんが、幾度もの川の氾濫に絶えてきたこの橋「ポン・デゥ・ガール」の力強さが、被災地の皆様へのエールになっていただければと思います。

南仏プロヴァンスから、被災地の皆様、また復興に関わる方々へのわずかながらのメッセージとして、今回のレポートお送りいたします。





ポン・デゥ・ガールのオフィシャルサイト(英語)
http://www.pontdugard.fr/en



エクサンプロヴァンスから「ポン・デゥ・ガール」へのツアーはこちら

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