パリ・モンサンミッシェルのツアーならフランス旅行専門店「空の旅」






先週末、またしてもヴェルサイユのVISITE-CONFERENCEがあったので、
参加してきました。
今回のテーマは、「マリーアントワネットの田舎風生活」です。

プチトリアノンから歩いて15分くらいのところに、アントワネットが作らせた農村
”アモー(HAMEAU)”があるのは、ご存知だと思います。
今回は、ここを中心とした見学でした。









↑MENAGERIE(小動物園/農家)とブドウ畑/今でもこのブドウ畑から取れたブドウで
ワインが作られ、王家の子孫や限られた人たちに、収穫のお祝いのときに振舞われ
るそうです。

アントワネットは、当時の流行だったルソーの思想”自然に帰れ”に触発され、
このアモーを作らせました。アントワネットだけではなく、ランブイエ城や
シャンティイ城では、すでにこのようなアモーが作られていたそうです。
本当に貴族社会の流行だったんですね。

マリーアントワネットの庭師は、アントワーヌ・リシャール。
アントワネットと共に、まず、トリアノン宮の庭を、ボタニック(植物園風)庭園だった
ものから、中国・イギリス風庭園に変えました。
(アントワネットの愛人フェルゼンとの逢瀬に使われたというGROTTE(洞窟)も、
彼が作りました。)
その後アモーを作ったのだそうです(1783年〜1785年)。
アモーは、ノルマンディー風の農村をイメージして作られたといわれています。

アモーの池の周りに、アントワネットの家とマルボロー塔、調理室などが復元されて
います。まず、一般見学では入れないマルボロー塔に入りました!














MALBOROUGHというのは、当時農民の間で、
流行っていた有名な歌の中のイギリス将軍の名前で、
ここからとられた名前だそうです。
中は修復されたと言っても、がらーんとしていましたが、
大理石に似せた白い壁とテーブルが置いてありました。
ここは、フランス革命の後、ナポレオンとマリールイーズの時代に、
修復されたそうです。
その名残として、テーブルの脚には、ルイーズのLのイニシャルと、
その下に薄くナポレオンのNのイニシャルがありました。









釣場、酪農場として、この塔は使われていたそうです。













次は、調理場(料理保温室)の見学でした。












外見は農村風でも、きちんとした料理を出し、銀食器を取り扱わなければならな
かったので、設備を整えるのに大変だったそうです。






















↑トイレまで復元されていました(笑)。フタが開かなかったので、使用してない
ようですが、なぜかこの周りにだけ、ハエがいっぱい飛んでいました(笑)・・・。








←とっても長いハタキがありました!!








最後に、いよいよアントワネットの家の見学でした。ここも一般見学では入れず、
初めて中に入れるとのことで、かなり期待していました。














渡り廊下をはさんで左側がビリヤード場、右側の1階が食堂、
2階がアントワネットの部屋だったそうです。
今回は、食堂部分に入りました。









修復しているといっても、汚いままで、ちょっとがっかりでしたが、
床はきちんとタイル張りだし、窓ガラスも、二重ガラスになっていました。
さすが偽の農家です(笑)・・・。












↑食堂から眺めるマルボロー塔

アントワネットは、ごく親しい人だけを招いて過ごしていましたが、
首飾り事件後は、さらにここに入り浸ることが多くなったようです。
狭そうな家ですが、お風呂好きのアントワネットのために、お風呂も完備されていたということでした。
早くきちんと復元されて、当時の様子がわかるように公開してほしいですね。














下の2枚のアントワネットの肖像画は、よく目にすると思います。
両方ルブランが1783年に描いたものです。
まず田舎娘風のアントワネットを描き、アントワネットはとても気に入って、
アモーに呼んだ親しい人たちへのプレゼントとして、これを渡していたそうです。











(←こちらのオリジナルはドイツにあるそうです)












ところが、これが当時の貴族社会・王家にとっては、大スキャンダルで、
「フランスの王妃が髪もきちんと整えず、下着のようなドレスで
肖像画を描かせるとは、なにごとだ!?」となり、
現在、アントワネットの肖像画の代表作ともいえる、
”バラを持つアントワネット”に描きなおされたそうです。
よく見ると、同じポーズ、同じバラを持ってます!!













(←オリジナルはプチトリアノンにあります)













今からの時期、アモーや庭園を散歩するのに、とても良い季節になります!
ヴェルサイユ宮殿だけの見学ではなく、ぜひヴェルサイユのもう一つの顔・トリアノン
やアモーにも足をのばしてみてください!


CHATEAU DE VERSAILLES
http://www.chateauversailles.fr/
月曜閉館

(A)宮殿一般見学(入り口A):3月26日〜10月31日/9時〜18時30分
                     11月1日〜3月31日/9時〜17時30分
入場料:18歳以上 7.50ユーロ(15時30以降は5.30ユーロ)
オーディオガイド:4.50ユーロ(日本語あり)

(C)王の寝室見学(入り口C):3月26日〜10月31日/9時〜17時30分
                   11月1日〜3月31日/9時〜16時30分
入場料:18歳以上 12ユーロ(オーディオガイド日本語付)

(D)ガイド付見学:その日によってプログラムが異なります。
            入り口Dでその日の空きがあれば、予約できます。
            前もった予約をおすすめします。(英語かフランス語)

・グラントリアノンとプチトリアノンとアモー:4月〜10月/12時〜18時30分
                         11月〜3月/12時〜17時30分
 入場料:トリアノン共通チケット 5ユーロ(15時30分以降は3ユーロ)
      (アモーは無料です)

・庭園:夏季 7時〜21時30分頃(日没まで)/冬季 8時〜17時30分頃
 (日没まで)
 庭園入場料:3月26日〜10月31日 平日3ユーロ
         大噴水ショー、土日祝日は6ユーロ

・プチトラン(宮殿→プチトリアノン→グラントリアノン→宮殿):
  乗り降り自由 10時〜18時15分
  入場料:5.10ユーロ

・貸しミニカート:1時間20ユーロ(宮殿横の庭園入り口SUDにあります)

※パリから行くには、RER C線(VERSAILLES RIVE GAUCHE行き)に乗るのが
一番便利でしょう。



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