レストランで有名なマキシムの建物の上が、アールヌーヴォーの美術館になったというので行ってきました。
１年くらい前から、美術館として展示しているそうですが、あまり宣伝をしていないので、アールヌーヴォーに興味のある人、お食事に来た人くらいしか訪れていないとのことでした。
お食事は残念ながら次回として・・・美術館（MUSEE ART NOUVEAU DE PARIS―LA COLLECTION 1900 DE PIERRE CARDIN）だけ行きました。
レストランの２階、３階、４階に、マキシムの今のオーナー、ピエール・カルダン氏のアール・ヌーヴォーコレクションが所狭しと展示されています。その数、約６００点！！
ピエール・カルダンが、小さい頃から集めていたというアール・ヌーヴォーのオブジェ、家具、が本当にたくさんで、圧倒されてしまいました！！
（細かな名前は忘れてしまいましたが、ガレ、ティファニーなどアールヌーヴォーで有名な人たちの作品のほとんどがここに展示されているとのことでした！）
私は、“アールヌーヴォー”という言葉には、なんとなくイメージはありましたが、恥ずかしながら、特に知識はありませんでした（苦笑）。。。
それでも、丁寧でとても詳しくわかりやすい説明をしてくれるガイドさんの話を聞きながら、約２時間にもわたる案内を、まったく飽きることなく楽しめました！！
美術館のガイドさんのマキシムにまつわる話を簡単にすると・・・
マキシムという自分のお店をもつことを夢見ていたカフェのギャルソンが自分の名前をつけて、１８９３年にお店を始めたことから、この有名なマキシムはスタートしたそうです。当時、英語風が流行りだったので、Maxim’s（マキシムの店）とつけたそうです。
当時有名なお金持ちだった女性がこのレストランを気に入り、援助し、どんどんマキシムは有名になりました。
が、当時、貴族はレストランでお金を払わないのが常識だったとのこと（彼らが来たことでレストランが有名になるので）で、マキシムは破綻してしまいます。その後、買い取られても、マキシムの志は失われること無く、さらに１９００年のパリ万博博覧会に備え、当時流行のアール・ヌーヴォーを取り入れ、レストランの改装を行い、今の形になったそうです。この万博を機に、世界中のお金持ち、有名人がマキシムに集うようになり、世界に名の知れたマキシムとなったそうです。
当時は、ベルエポックといわれる、とにかく良い時代！楽しむことが第一という時代（税金もなかったそうです、うらやましい・・・）！おかげで、芸術が発展したと言ってもいいでしょう。今では、高級レストランとして有名なマキシムですが、当時は、ムーランルージュなどと同じで、高級娼婦たちも集まる場所だったそうです。現在美術館となっている上階は、高級娼婦たちがお客さんを連れてきていた部屋だったそうです・・・！このような時代背景とアールヌーヴォー（女性・自然・曲線がアールヌーヴォーの醍醐味だそうです）がマッチして、素晴らしい芸術が残ったのでしょうね！
また、日本の浮世絵をはじめとする日本美術がアール・ヌーヴォーにかなりの影響を与えていることもあり（日本美術を多くのフランス人が知れたのは、１９００年のパリ万博のおかげだ、とガイドさんは説明していました）、この美術館も私たちにとって、馴染み深いものになること間違いなしだと思いました！
日本人にとっては、ピエールカルダン（彼が初めてコレクションで日本人のモデルを起用したこともあって）がマキシムのオーナーになったことで、思い入れの深いレストランになったと思います。
１９００年のパリの雰囲気を今でも残す貴重な高級レストランですが、正直言って、私はあまり興味がありませんでした・・・が、歴史を聞いて、本気でマキシムで食事したくなりました！！そして、この美術館のおかげで、アール・ヌーヴォーにもとても興味がわいてきました！
とってもおもしろい美術館で、かなりオススメです！！！
なお、美術館だけでも、予約したほうが良いです。私は一人でしたが、個人でも予約した方が良いとのことで予約をしました（団体がいると、個人は断られてしまう可能性があるとのことでした）。ガイド付鑑賞です。
MAXIM’S
LE MUSEE ART NOUVEAU DE PARIS
(LA COLLECTION 1900 DE PIERRE CARDIN)
http://www.maxims-musee-artnouveau.com/
3 RUE ROYALE 75008 PARIS
開館：水曜〜日曜
１４時 英語ガイドツアー
１５時１５分、１６時３０分 フランス語ガイドツアー
料金：１５ユーロ
（マキシムのオススメとしては、水曜〜金曜、ランチ＋美術館の１１０ユーロのメニューだそうです）
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