フランス東部、ドイツとの国境に位置するアルザス地方は、訪れる人々を魅了する幸せに満ち溢れています。アルザスは良く「絵本から抜け出てきたおとぎの国」に例えられます。
美しい花々で飾られたパステルカラーの木組みの家、オーベルジュやレストランの看板もメルヘンチック。
そして、どこまでも続くぶどう畑の間に”美しい村”が点在するアルザスワイン街道は、四季を通じてその魅力を競い合い、春から夏は華やかな季節の花々が咲き乱れ、秋はぶどう畑の見事な紅葉、冬はクリスマス風景一色に彩られます。
また、アルザス地方はドイツの文化に大きな影響を受け、フランス国内でも独自の文化が育まれてきました。両国のワイン文化を享受した、個性豊かでピュアなアルザスワインは世界の人々に愛されています。
日本でも親しまれているシュークルートやタルト・フランベ、焼き菓子のクグロフなども、この地方の伝統料理です。
アルザス地方の玄関口、美しい旧市街は世界遺産です。
2000年以上の古い歴史の中でフランスとドイツの文化が融合した独特の文化遺産を持ち素晴らしい建築文化が栄えたアルザスの中心都市ストラスブール。
旧市街や運河沿いに並ぶ、アルザス地方らしい木組みの民家や伝統的な古い街並みと、一方ではヨーロッパを代表する行政機関が集まった近代都市です。
徒歩でも十分に回ることができるが、遊覧船やミニ・トラム、市電、自転車での観光もお勧め。
ストラスブールのグランド・イル
1988年、イル川の中洲にある旧市街が「ストラスブールのグランド・イル」として世界遺産に登録されました。
旧市街には中世の建築物が多く残っており、ノートル・ダム大聖堂はその大きさで圧倒的な印象を与えます。
一つの歴史建造物だけではなく、市内の一区域が全体として世界遺産に登録されたのはストラスブール市が初めてです。
プティット・フランス
ストラスブールの小ヴェニス。ストラスブールの絵のように美しい地区であるプティット・フランスとその運河には、16〜17世紀の木組みのハーフティンバーの家など建築遺産が残り、観光客の目を楽しませてくれます。
ストラスブールのクリスマスは一大イベント!
11月の終わりから12月のストラスブールは街全体がクリスマス一色に染まり、国内でも最古のクリスマス市が盛大に開催される。
幻想的で華やかな独特の雰囲気に包まれ、美しいイルミネーションが見ものです。
クレベール広場には巨大なクリスマスツリーが飾られ、ノートルダム大聖堂前には野外スケートリンク、大聖堂、町の教会ではコンサートが催され、クリスマス気分を一層盛り上げます。
近年ホテルの確保がとても難しい時期なので、早めの計画をおすすめします!
2017年のストラスブールのクリスマス市は11月24日〜12月30日の予定です。(12月25日は休み)
コルマールと組み合わせたツアーのご参加がおすすめです!!
コルマールはアルザスワインの首都。
ストラスブールから南に70km、コルマールは「アルザス・ワイン街道」のほぼ中間に位置し、「アルザス・ワインの首都」とも呼ばれています。
第二次世界大戦中の激戦地でありながら、コルマールは奇跡的にも戦禍を免れ、木組みの家の街並みや石畳の道など中世からルネサンスにかけての面影が色濃く残ります。
パステルカラーの可愛い家々が運河の水に映え、イタリアのヴェニスに似ていることからその名がついた「プチット・ヴニーズ PETITE VENISE」を歩いていると、まるでおとぎの世界にまぎれ込んだよう。
旧市街 VIEILLE VILLE
木組の家々が並ぶ一帯は花を飾ったバルコニーや出窓が中世の雰囲気を醸し出している。
見どころは、尖塔やフレスコ画が特徴のプフィステル館、木造の回廊や階段付き小塔で知られる旧税関など。
「ハウルの動く城」の舞台としても有名です。
おとぎの国のようなコルマールは、ハウルの動く城の舞台として、家並みや看板などいくつものシーンが劇中に登場することでも有名です。
中でも「プフィスタの家」は冒頭シーンに出てくる建物そっくりと言われています。
コルマールのクリスマスはアルザスの雰囲気に溢れています。
小さな町コルマールのクリスマスシーズンは、まさに町全体がクリスマス!!
この時期の週末は、旧市街への車の乗り入れも制限され、多くの観光客で賑います。
クリスマスマーケットも大都市のそれとは違い、アルザス地方独自の工芸品や伝統料理にお菓子、地元の特産品をクリスマスらしく手を加えた物が多く、アルザスならではの雰囲気が楽しめます。
こちらもホテルの確保がとても難しい時期なので、早めの計画をおすすめします!
リクヴィルは「フランスの美しい村」を代表する村のひとつ。
”フランスの美しい村”のひとつ、リクヴィルはフランスとドイツの文化が交錯するアルザスの中心。
見事な建築物と高級ワインの産地として古くから世界中にその名を知られ、端から端まで20分もすれば歩けるほど小さな村は、一年中多くの観光客で賑っています。
18世紀までドイツ領だった背景から、旧市街の建物は15〜18世紀の建造物が多く、良く手入れされた美しい庭や、繊細な彫刻を施した窓、花が咲き誇るバルコニーが建物と一体となって美しい。
村の周囲に広がるぶどう畑が、レンガ色の建物と調和して、一層この美しい村を引きたてています。
リクヴィルのワインは「アルザスワインの真珠」と称されています。
この村では、何世紀も前からすぐれた建築物や高品質のワインを大切に守ってきました。そして、世界的にも名高いこれらのワインは、「アルザスワインの真珠」と呼ばれています。
村には15のワインセラーがあり、ブドウ畑や田園風景を眺めたり、ワイン作りの現場を見学したり、ワインのテイスティングをすることもできます。
この地方の名を高めているワインは、食通のみなさんにもお喜びいただけることでしょう。
村の看板もお洒落で可愛い。
アルザス地方の村々全体に言えることですが、中でもリクヴィルはお店やホテルなどの看板が可愛いと評判です。
一目でそれとわかる絵柄や、趣向を凝らしたデザインで村の雰囲気作りに一役かっています。
これもこの村を見てまわる際には注目ですね。
エギスハイムは「フランスの美しい村」のひとつ。
エギスハイムは花の美しい村として、過去数々の栄誉に輝いています。1989年にフランス花のグランプリに選ばれ、2006年にはヨーロッパ花の町コンクールで金賞を獲得。
そして、「フランス人が好きな村2013年」でも一番に選ばれた村なのです。
ここも伝統的なパステルカラーの木組みの家並と、咲き誇る季節の花々が多くの観光客を魅了し続けています。
アルザスワイン発祥の地。
この地に訪れたローマ人が苗を持込み、ぶどうの栽培が始まったのは4世紀と伝えられています。
その後、アルザスワイン発祥の地として栄え、現在は40軒ほどのワイナリーがあり、8月最後の週末に行われるぶどう祭りも盛大に行われます。
「皇帝の山」を意味するカイゼルスベルグ。
13世紀、神聖ローマ皇帝により栄華を誇った城は、今では廃墟となって丘の上にその姿を残します。周囲をぶどう畑に囲まれ、そのぶどうによって町の発展する様を見守ってきたのです。
古くからのアルザス様式の建物と、良質なワインを産出するぶどう畑。
かつて城壁で囲まれていた町は、いくつものワイン蔵が伝統と変わらぬ味を守り抜いているアルザス地方を代表するワイン産地です。
アルベルト・シュヴァイツアー博士が生まれた地。
カイゼルスベルグは医師アルベルト・シュヴァイツァー博士の生まれ故郷であり、町はずれにある彼の生家は、今は博物館として一般公開されています。
博物館の裏庭には彼の彫刻が立てられ、オルガニスト、哲学者、神学者としてもその名を残し、社会奉仕にも力を注いだ彼の活躍を称えています。
オー・クニクスブール城 (Haut-Koenigsbourg)
アルザス地方を代表する観光名所、オー・クニクスブール城 (Haut-Koenigsbourg)は、この地方を訪れたなら絶対見逃せないお城。中世ヨーロッパの戦歴を背景とするこの城は、アルザス地方を一望できるボージュ山脈の標高755メートルという山頂に建っています。
ワインと麦、銀と塩の交易ルートを見張る目的で古く12世紀に建造され、17世紀の30年戦争時の侵略により廃墟となった後、20世紀初めにドイツ皇帝により再建、更に第一次世界大戦後にフランスの領土となった変遷があります。
中世の建築様式の建物と、内部にはルネッサンス時代の調度品や当時の戦具が展示された、アルザスのメルヘンチックな雰囲気とはかけ離れた見応えのある名城です。
ミッテルベルグハイムは「フランスの美しい村」のひとつ。
アルザスワイン街道沿い、サン・オディール山麓にある素朴な村は、最高級のワインの産地であり、そして「フランスの美しい村」のひとつとして有名です。
また、美しい村の認定を受けた村としては、観光客を積極的に受け入れる他の村と違い、造形された村づくりをせず、昔から変わらぬ素朴な風景とありのままの暮らしを守っています。
村には歴史的建造物の指定を受けた建物も多く、ぶどう畑の木陰から眺める村の景色はいつまでも変わらず、そして心に残る素敵な眺めです。
アルザスで唯一シルヴァネールが認められたグランクリュの産地。
ヴォージュ山麓から続く丘の南側斜面に位置しており、起伏の少ないゆるやかな勾配でとても日当たりが良く、石灰質の土壌と温暖な気候のこの村は、ワインの歴史も古い。
村が誇るゾッツェンベルクは、アルザスで唯一シルヴァネールが認められたグランクリュ。
わずか1000人にも満たない人口の小さな村の半分はぶどう畑が占め、村の中には多くのカーブが目につきます。
170 キロにわたるアルザス・ワイン街道の中でも、ワインを楽しむなら是非訪れてみたい村のひとつです。
ユナヴィルは「フランスの美しい村」のひとつ。
ぶどう畑に囲まれた小さな村ユナヴィル。
村の名は12世紀にこの村に住んでいたと伝えられる洗濯女、聖ウナに由来する。
丘の上には壁に囲まれた教会、村の周囲はぶどう畑、村の建物は伝統的な木骨組みの家が建ち並ぶアルザス地方を象徴する可愛らしい村です。
コウノトリ保護センター
アルザス地方の町や村ではお土産や看板のモチーフに多く用いられているコウノトリはアルザス地方のシンボルで、“幸せを呼ぶ鳥”として愛されています。
ここユナヴィルには、コウノトリ・カワウソ自然公園があり、その保護に努めています。
運がよければ、民家の屋根に巣くっているコウノトリを見ることができるそうです。
アルザスの守護聖女オディールの生まれた地。
盲目の少女オディールは12歳の時に洗礼を受けると目が見えるようになりました。後に修道院を作り信仰に尽くしたオディールは、今日ではアルザスの守護聖女となっています。
オベルネから山の上に修道院が見え、市場広場には聖オディールの像があります。
アルザスワイン街道沿いの美食の町。
アルザス地方ではストラスブールに次ぐ観光都市オベルネは、アルザスワイン街道めぐりの拠点のひとつとして活気にあふれています。ワイン農家でのテイスティングはもちろんのこと、シェンケンベルグのブドウ畑で散歩道をのんびり歩くのもおすすめです。
丘の上からは近隣の町や村が一望でき、晴れた日はストラスブールの大聖堂やドイツの黒い森まで見渡せます。
アルザス名物シュークルート。このシュークルートに欠かせないキャベツの産地を結ぶのがシュークルート街道です。オベルネはシュークルート街道に接しており、キャベツ畑が広がっています。
伝統的なブレッヅェル、クグロフ、フルーツタルトのほか、地方オリジナルの料理やお菓子も人気です。